CVR向上の基本と改善施策を徹底解説|チャネル別の目安や具体的な施策を紹介します!

2025年11月7日

CVR(コンバージョン率)は、Webサイトや広告の成果を測る最重要指標の一つです。しかし「数値が上がらない」「改善の方向性がわからない」と悩む担当者も多いでしょう。

CVRを向上させるには、感覚的な改善ではなく、正しいデータ収集と原因分析が欠かせません。

この記事では、CVRの定義や計算式をはじめ、分析手法、チャネル別の目安、そして成果を上げる具体的な施策までを解説します。データに基づいた改善で、CVRを確実に高めましょう。

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CVRとは?

CVRとは?

CVR(コンバージョン率)とは、サイトや広告経由で訪れたユーザーのうち、商品購入や会員登録などこちらが期待する「コンバージョン」に至った割合を示す指標です。

たとえば広告やサイトに100人が訪問し、そのうち5人が問い合わせ送信などコンバージョンした場合、CVRは5%になります。CVRは売上など最終成果に直結するため、デジタルマーケティングでは最も重視されるKPIの一つです。

CVRの定義

コンバージョン(CV)とは各サイトやビジネスで設定した「成果」のことを指し、ECサイトでは「購入完了」、BtoBサイトなら「資料請求・問い合わせ完了」、SaaSなら「無料トライアル登録」など様々です。CVRはそのコンバージョン数を母数(訪問数やクリック数)で割って算出します。一般的な計算式は次の通りです:

コンバージョン率(CVR)= コンバージョン数 ÷ 訪問数 × 100(%)

コンバージョン率は母数をセッション数にするかクリック数にするかで微妙に異なりますが、いずれも「サイト訪問者のうち何割が成果に至ったか」を示す点は同じです。

CTR・CPC・CPA・ROASとの違い

デジタル広告やサイト分析では、CVR以外にも多くの指標が登場します。CTR・CPC・CPA・ROASはいずれも「CVRとは異なる視点の指標」であり、混同しないようにしましょう。以下に各指標の概要をまとめます。

CTR(クリック率)

広告が表示された回数のうち何%がクリックされたかを示す指標です。計算式は「CTR=クリック数÷インプレッション数」で、広告の興味関心度を測ります。CTRは主に広告の効果や、検索結果に対するクリック率で使われます。

CPC(クリック単価)

1クリックあたりの平均コストです。広告費をクリック数で割った値で、「1クリック獲得にいくら費やしたか」を示します。CPCは広告予算の効率を見る指標で、低いほど費用対効果が高いことになります。

CPA(コンバージョン単価)

1件のコンバージョンを獲得するのにかかった広告費用です。計算式は「CPA=広告費用÷コンバージョン数」で、数値が低いほど効率よく成果を上げていることを意味します。

CPAは広告運用における最重要指標の一つで、CVRやCTRなど他の指標と合わせて改善を図ります。

ROAS(広告費用対効果)

広告費に対して得られた売上の割合を示す指標です。計算式は「ROAS=広告経由の売上÷広告費×100(%)」で、広告費1円あたり何円の売上を上げたかを表します。例えば広告費100万円で売上150万円ならROASは150%です。

ROASは広告の収益効率を見る指標で、同じ費用に対しどの媒体が効果的か比較する際に用います。

CVRの測定方法

CVRを測定するには、コンバージョン数と訪問数(またはクリック数)のデータが必要です。Googleアナリティクスなどの解析ツールを使えばCVRは自動計算されますが、基本は「CVR=CV数÷訪問数×100」の算式通りです。

具体的な測定手順としては、まず計測ツール側でコンバージョンを設定する必要があります。

例えばGA4では重要なイベント(例:form_submit)をコンバージョンとしてマークする設定を行います。設定後は、GA4の「エンゲージメント>コンバージョン」レポートでサイト全体のコンバージョン数と、セッション数を確認できます。

▽広告と実購入数のズレ解消でCVR30%改善!事例もご覧ください。

広告管理画面とカート上のCV乖離をゼロに! D2C成功者バルクオムの最速PDCAを支える「CATS」とは

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CVR向上のためのデータ収集方法

CVR向上のためのデータ収集方法

CVRを改善するには、現状の課題点をデータから発見することが重要です。ここではCVR向上に役立つデータ収集・分析手法を紹介します。アクセス解析やユーザー行動の可視化によって「どこで離脱が起きているか」「なぜコンバージョンしないのか」を見極め、改善策立案に繋げましょう。

GA4での流入・デバイス別データを集める

チャネル別のCVRを比較すると、どの集客経路の成績が良いか悪いか一目瞭然です。例えば自然検索のCVRが5%超と高い一方で、SNS広告からのCVRが1%程度と低いケースもあります。このようにチャネルごとにCVRを算出すれば、「特定の流入経路だけ著しくコンバージョン率が低い」などの問題を発見できます。

またデバイス別のCVR分析も欠かせません。一般にPCとスマホではCVRに大きな差が出ることが多く、例えば平均的にはPCサイトで約3.1%、スマホサイトで約1.7%というデータもあります。

モバイル経由のコンバージョン率が低迷している場合、スマホでのユーザー体験に課題がないか確認しましょう。「入力フォームが小さく操作しづらい」「ページの読み込みが遅い」といった要因でスマホCVRがPCの半分以下になるケースもあります。

ヒートマップ・セッションリプレイで行動を可視化する

ヒートマップやセッションリプレイツールでユーザー行動を可視化して、「なぜコンバージョンしないのか」の仮説をたてましょう

ヒートマップとは、ページ上でユーザーが「どこまでスクロールしたか」「どこをクリックしたか」「マウスをどこに置いたか」といった行動を、色の濃淡で可視化するツールです。熟読された箇所は赤く、見られていない部分は青く表示されるため、ユーザーがページ内のどこに注目し、どこで離脱しているかが分かります。

さらにセッションリプレイを併用すれば、ユーザーが実際にページをどう閲覧・操作したかを動画のように再現できます。「どの要素でユーザーがつまずいているか」「どの段階で諦めて離脱したか」を把握できます。

アンケート・ポップアップで定性データを収集する

ユーザーの声を直接集めるアンケート調査もCVR改善に役立ちます。特に定量データだけでは推測しきれないユーザーの本音や心理的ハードルを知るには、アンケートによる質的データ収集が有効です。

サイト上にポップアップで簡易アンケートを表示したり、離脱時・コンバージョン後に短い質問を投げかけたりして、ユーザーのフィードバックを集めましょう。

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【チャネル別】CVRの目安

【チャネル別】CVRの目安

コンバージョン率は流入チャネルによって大きく異なります。「どのチャネル経由ならCVRが高めなのか?」を知っておくと、自社の成績を評価する目安になります。ここでは代表的なチャネル別のCVR平均傾向を紹介します。あくまで一般論・平均値であり、業種や訴求内容によって変動する点に留意してください。

検索広告

GoogleやYahoo!の検索連動型広告は、ユーザーの検索ニーズが顕在化している分野へのアプローチであり、全チャネル中でも最もCVRが高くなりやすい傾向があります。

調査によれば、検索広告からの平均CVRはおよそ3.75%程度、業界によっては5%以上に達することもあります。特に指名キーワードで検索して訪れたユーザーは購入意欲が高く、CVRが大幅に上昇します。

ただし検索広告はキーワード選定によって成果が大きく左右されます。コンバージョンに直結しにくい広義のキーワードで集客してしまうと、いくらCTRが高くてもCVRは伸び悩みます。検索広告のCVR目安としては業界平均3~5%程度ですが、自社で計測する際には「何のキーワードからの流入か」を考慮して評価しましょう。

SNS広告

SNS広告(Facebook/Instagram/TikTokなど)のCVRは一概に言えませんが、検索広告に比べると一般的に低めで、1~2%前後とされます。

SNS上ではユーザーが何かを積極的に探しているわけではなく、タイムライン閲覧のついでに広告が表示されるため、コンバージョンに至るハードルが高い傾向があります。ただしSNS広告のCVRはクリエイティブ次第で大きく変動する特徴もあります。

魅力的な動画や画像でユーザーの興味を喚起できればCVRが向上する余地があります。

オーガニック検索

オーガニック検索流入のCVRは、その検索クエリの意図適合度やサイトの種類によって大きく異なります。関連の強いキーワードで上位表示されている場合、自然検索でも数%台後半など高いCVを示すことがあります。一方、情報収集目的の流入が主なコンテンツサイトではCVRが1%未満に留まることも珍しくありません。

メール・LINE・リファラル

メールマガジンやLINE等からの流入、あるいは他サイトからのリファラル流入は、比較的コンバージョン率が高いチャネルとされています。理由は、メールやLINE経由のユーザーは既に自社と関係を持っている顧客・見込み客である場合が多く、サイトや商品への信頼感・理解がある程度醸成されているためです。

特に既存顧客向けメールやLINEでのアップセル誘導などはCVRが10%以上になるケースもあります。

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CVRが伸びない原因の見つけ方

CVRが伸びない原因の見つけ方

「施策を打っているのにCVRが上がらない…」という状況では、闇雲な改修よりも、仮説を立てて検証する手順を踏むことが近道です。まずは全体の数字に惑わされず、データを細分化して課題の所在を明確にしましょう。

データを分解して問題箇所を特定する

全体CVRだけを眺めてもボトルネックは見えません。流入経路やデバイス、地域、時間帯、キャンペーン、LP単位など多面的に切り分け、どこでユーザーが離脱しているかを突き止めます。

表示回数やクリック数が十分なのにコンバージョンが伸びないなら後工程の問題であり、訴求や導線、フォームに課題がある可能性が高いと言えます。一方、インプレッションが出ていない場合は、キーワードや入札、ターゲティング、配信面の設計から再検討し、露出機会の拡大を図りましょう。

メッセージの不一致・UI/UXの課題を見直す

訪問まで順調でもCVRが低いときは、広告や検索結果で約束した価値がLPで再現されていないことが多く見受けられます。

ヘッドラインやファーストビュー、CTAの文言、価格・機能の見せ方が事前接触と一貫しているかを確認し、ギャップを解消しましょう。あわせて、読みやすい情報設計やスクロール誘導、表示速度、モバイル最適化など基礎的なUXも丁寧に整えます。

フォーム・EFOの離脱を分析する

最終段階のフォームでの離脱は小さな課題の積み重ねで起こります。計測で入力ステップごとの離脱点を可視化し、必須項目の最小化やリアルタイムバリデーション、住所の自動補完、日付入力のカレンダーUI、エラー時の入力保持、ゲスト送信やソーシャルログインの採用などで負担を減らします。

改善は一度きりではなく、計測と改修を短いサイクルで繰り返すことが肝要です。

外的要因や心理的障壁を把握する

サイト内部に致命的な欠陥がなくても、季節要因や予算期、市況の変化はCVRに影響します。自社の繁閑に応じて目標やKPIを調整し、需要の谷では上流施策や育成導線を強化します。競合の新施策や値引きが比較検討を長引かせることもあるため、定期的なベンチマークで影響度を測りましょう。

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CVR向上の施策

CVR向上の施策

原因が掴めたら、次は具体的なCVR向上施策の設計に移ります。ただ単に闇雲にCTAの色を変える…といった小手先ではなく、課題に即した施策を計画しましょう。ここではCVR改善によく取り組まれる主要な施策を紹介します。

流入の質を高める

CVRは分子だけでなく分母の質にも左右されます。検索広告は意図の強いキーワードへ予算を寄せ、情報収集系語句は除外を徹底し、オーディエンスも購入可能性の高い層に絞り込みます。広告文や投稿は価格や対象を明示して不要なクリックを抑え、LPの内容と齟齬のない表現に整えましょう。

LP最適化・EFO改善をする

流入後のランディングページ最適化(LPO)とエントリーフォーム最適化(EFO)は、CVR向上施策のキモとなるポイントです。

LPOではファーストビューで提供価値を一言で伝えましょう。ユーザーのベネフィットとその根拠を示し、料金や比較軸を明快にすることなどで、ユーザーの迷いを減らすことができます。EFOでは必須項目の最小化、住所自動補完やリアルタイムバリデーション、エラー時の入力保持などで小さな障害を取り除きましょう。

CTAの検証と導線設計をする

CTA(コール・トゥ・アクション)とはユーザーに行動を促すボタンやリンクのことです。CTAの出来によってコンバージョン率は大きく左右されるため、CTAの最適化とサイト内導線の設計も重視すべき施策です。

CTAのデザイン・文言・配置を適切に改善することが重要です。

また、サイト内導線の設計も重要です。ユーザーがスムーズにコンバージョンできるよう、サイトのナビゲーションやリンク構造を最適化しましょう。

信頼要素・不安解消コンテンツを強化する

ユーザーがコンバージョンをためらう大きな理由の一つに、「このサイト/企業は信頼できるのか」という不安があります。そこで信頼性を高める要素をページに組み込み、ユーザーの不安を解消するコンテンツを充実させましょう。

第三者のお墨付きの表示

サイトのフッターなどにプライバシーマーク(Pマーク)やSSLセキュリティ証明、業界団体の認証マークなどがあれば積極的に掲載します。また、有名な取引先企業のロゴやメディア掲載実績があれば「○○導入企業」「○○誌で紹介されました」と明示すると効果的です。第三者から認められていると伝わるだけでユーザーの警戒心は和らぎます。

実績やレビューの提示

これまでの利用者数や導入事例、顧客の声・口コミ評価などの情報は信頼性を高めます。例えば「累計利用者数○○万人」「導入企業一部:△△社、□□社…」といった実績や、星評価・お客様の声を掲載しましょう。

保証やポリシーの明示

商品やサービスに返金保証や無料キャンセル期間があるなら、大いにアピールします。「まずは無料でお試し」「満足いただけない場合は返金保証」といった表示はユーザーのリスク不安を和らげ、コンバージョンしやすくなります。また料金表記を明確にし「追加費用なし」と断りを入れるなど、透明性のある情報開示も信頼醸成に有効です。

コンバージョン後の流れを説明

問い合わせフォーム送信後や購入後にユーザーが受け取るものや次のステップを、事前に説明しておきます。「送信後、○営業日以内に担当者よりメールいたします」「購入後すぐに確認メールが届き、3日以内に発送いたします」等、コンバージョン後のプロセスを具体的に示すことで、ユーザーは安心して行動できます

よくある質問(FAQ)の設置

ユーザーが抱きがちな疑問点を想定し、FAQ形式で回答を用意します。「申し込んだら営業電話がかかってきますか?→いいえ」「返品は可能ですか?→○日以内なら可能です」等、不安材料を先に潰しておくことで心理的ハードルを下げます

運用者情報の開示

サイトの運営会社情報や責任者のメッセージ、所在地や連絡先の明記も基本的な信頼要素です。特に初めて訪れたユーザーにとっては、会社概要ページがしっかりしているだけでも「ちゃんとした企業だ」という印象につながります。

マイクロコンバージョン設定をする

CVRを語る上で、最終ゴールのコンバージョンだけでなくマイクロコンバージョンにも着目しましょう。マイクロコンバージョンとは、本来の目的であるメインコンバージョンに至るまでの中間アクションのことです。

例えばECサイトなら「商品購入」がマクロコンバージョンですが、その手前の「カートに追加」や「購入手続き画面への遷移」などがマイクロコンバージョンに当たります。サービス系サイトでも「お問い合わせ完了」がメインCVなら、その前段の「資料ダウンロード」や「メールマガジン登録」などがマイクロCVになり得ます。

マイクロコンバージョンを設定することで、サイト上のユーザー行動をより詳細に追跡でき、CVR改善のチャンスが増えます。自社サイトに合ったマイクロCVを見極め、ぜひ活用してみてください。

PDCA運用で継続改善する

CVR向上に「これさえやればOK」という特効薬はありません。大切なのは、PDCAサイクルを回して継続的に改善する運用体制です。1度施策を実施して終わりではなく、常にデータを測定し、仮説検証を繰り返してCVRを底上げしていきましょう。

CVR向上施策は一度に複数を並行すると効果検証が難しいため、一つずつ優先度の高いものから実施して検証するのがおすすめです。地道なPDCA運用を続けることで、必ずやCVRは改善の方向へ向かっていきます。

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まとめ

CVRは「訪問に対してどれだけ成果に至ったか」を示す指標です。

CVRが伸びないときは、まずデータを分解してボトルネックを特定し、広告や検索結果とLPのメッセージ不一致、UI/UXの摩擦、フォームの負担、季節性や競合施策、価格・条件や信頼面の不安など外的・心理的要因まで幅広く点検しましょう。

A/Bテストで小さく速く確かめ、勝ちパターンは横展開、効果の薄い打ち手は撤回して学びを残すというPDCAを継続することが、CVRを向上させるための重要な考え方です。

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萩原 理香子

編集者 萩原 理香子

CATS株式会社 マーケティング戦略室

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