 
              
              GA4カスタムディメンションとは?設定方法・分析活用・not set時の対処法まで徹底解説
GA4の「カスタムディメンション」は、標準設定では取得できない独自データを分析に活かせる強力な機能です。
たとえば会員ランクや記事カテゴリなど、事業に合わせた切り口でユーザー行動を可視化できます。
この記事では、カスタムディメンションの意味やカスタム指標との違い、設定手順からレポート活用方法、分析のコツまでを詳しく解説します。また、よくある「not set」エラーの原因と対処法、運用を効率化する設計ポイントも紹介します。
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Index
1-1. カスタムディメンションの意味
1-2. カスタム指標との違い
1-3. UAとの違い
2-1. 設定前に内容を整理する
2-2. GTMでイベントパラメータを設定する
2-3. GA4でカスタムディメンションを登録する
2-4. 反映を確認する
2-6. 指標とディメンションを追加・配置する
2-7. 結果を保存・共有する
3-1. ユーザー属性を深掘りして分析する
3-2. 行動パターンを分解して成果につなげる
3-3. ファネル(行動段階)別に成果を追う
3-4. Looker Studioで視覚化して比較分析する
3-6. LTVやリピート率の向上に活かす
4. カスタムディメンションが反映されない(not set)時の対処法
4-1. GTMとGA4の設定内容を確認する
4-2. スコープの設定を見直す
4-3. 反映まで時間を置く
5-1. 命名ルールを統一する
5-2. 上限を意識して設計する
5-3. 拡張性を考慮して運用する
6. まとめ
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 GA4におけるカスタムディメンションとは?
 
GA4で「カスタムディメンション」を使ってどのようにデータを拡張し、より深い分析を行うのかを解説します。
標準ディメンションだけでは把握できないユーザー行動を、独自の軸で可視化する仕組みを理解しておきましょう。
カスタムディメンションの意味
GA4におけるカスタムディメンションとは、標準で用意された項目以外に、自社の目的に合わせて独自のデータを追加・分類できる機能です。
たとえば「会員ランク」「商品カテゴリ」「キャンペーンタイプ」などをイベントパラメータとして設定することで、Google Analyticsのレポート上でより詳細な分析が可能になります。これにより、ユーザーの行動を自社ビジネスに最適な単位で把握でき、マーケティング施策の改善にも役立ちます。
カスタム指標との違い
カスタムディメンションとカスタム指標は、混同しやすい概念です。両者の違いを理解するには、「ディメンション=分類の軸」「指標=数値データ」と覚えると分かりやすいです。たとえば「ユーザーランク(ディメンション)」ごとに「購入金額(指標)」を比較するように、両者はセットで活用します。
ディメンションは「どんな属性・行動なのか」を分類し、指標は「どのくらい発生したか」を示します。この違いを意識して定義を作成すると、探索レポートでの分析精度が高まり、成果につながるインサイトが得られるでしょう。
UAとの違い
ユニバーサルアナリティクス(UA)とGA4では、カスタムディメンションの仕組みが大きく変わりました。UAでは「ヒット」「セッション」「ユーザー」などのスコープごとに固定的な設定でしたが、GA4ではイベントベースのデータモデルに変わり、より柔軟にカスタム定義を追加できます。
これにより、単一イベントから複数のディメンションを取得し、探索で自由に組み合わせた分析が可能です。
GA4移行時は、UAのスコープ構造をそのまま引き継がず、イベントやユーザー属性単位で再設計する必要があります。設定前に目的を整理し、計測の整合性を確保しておきましょう。
 
GA4でカスタムディメンションを設定する手順
 
ここからは、GA4で実際にカスタムディメンションを設定する流れを解説します。設定前の準備からGTM・GA4での登録、反映確認まで、段階的に理解して進めましょう。
設定前に内容を整理する
カスタムディメンションを設定する前に、「何を分析したいのか」を明確にすることが重要です。たとえば「会員ランク」や「キャンペーン種別」など、後でレポートで活用できる具体的な軸を決めましょう。
GTMでイベントパラメータを設定する
次に、Googleタグマネージャー(GTM)でイベントパラメータを設定します。対象のタグを開き、「イベントパラメータを追加」から任意の名前を入力し、送信する値を変数で指定します。その後、プレビューモードでイベントが正しく送信されているか確認しましょう。
 
GA4でカスタムディメンションを登録する
GTMでパラメータを送信したら、GA4の管理画面でカスタムディメンションを登録します。「管理」→「カスタム定義」→「カスタムディメンションを作成」と進み、イベントスコープを選択して名前・パラメータを入力します。
入力内容はGTM側と完全に一致させることが重要です。誤字や大文字小文字の違いがあると、正しく反映されません。
 
反映を確認する
登録後は、設定が反映されているかを確認します。GA4では反映に最大24時間かかる場合がありますが、リアルタイムレポートで即時確認も可能です。イベントが送信されていない場合、「not set」と表示されることがあります。
GA4で設定したカスタムディメンションを活用したレポート作成方法
 
ここからは、GA4で登録したカスタムディメンションを活用してレポートを作成する方法を紹介します。探索機能を使い、自社に合わせた自由度の高い分析レポートを設計していきましょう。
「探索(Explore)」でレポートを作成する
GA4の「探索(Explore)」を使うと、カスタムディメンションを自由に組み合わせた分析ができます。左メニューから「探索」を選び、「空白」テンプレートを開いてください。そこにディメンションや指標を追加してレポートを構築します。テンプレート形式ではなく、自社データに合わせて柔軟に設計できるのが特徴です。
 
指標とディメンションを追加・配置する
レポート画面の左パネルから「ディメンションを追加」し、次に「指標を追加」を選択します。「行」「列」「値」エリアにドラッグ&ドロップすることで、データの構成を自由に変更できます。たとえば「ユーザーランク(ディメンション)」×「購入金額(指標)」のように設定すれば、会員層ごとの成果が一目で把握できます。

結果を保存・共有する
完成した探索レポートは、右上の「保存」ボタンから保存できます。チームで分析を共有する場合は、「共有」→「リンクをコピー」で同一プロパティ内のユーザーとレポートを共有可能です。また、「複製」を使えば別パターンの分析を効率的に作成できます。定例レポートや社内資料として活用する際に便利な機能です。
 
 
GA4のカスタムディメンションを活用した分析のコツ
 
ここからは、カスタムディメンションを使ってデータを深く読み解く方法を紹介します。標準レポートでは見えにくい傾向を可視化し、実際の改善につなげるポイントを整理しましょう。
ユーザー属性を深掘りして分析する
カスタムディメンションを使えば、会員ランク・地域・年齢層など独自のユーザー属性を分析できます。
たとえば「会員期間×コンバージョン率」を比較すると、ロイヤルユーザー層の傾向が明確になります。標準レポートでは取得できない属性を設定することで、自社の顧客構造をより正確に把握でき、施策設計にも活かせます。
行動パターンを分解して成果につなげる
「流入チャネル」や「デバイス」「ページタイプ」などのディメンションを組み合わせると、ユーザー行動を多角的に分析できます。
たとえば、スマホ流入の直帰率や特定ページでの離脱率を可視化すれば、ボトルネックの特定に役立ちます。行動データを細分化することで、改善すべき部分を明確にできるのがカスタムディメンションの強みです。
ファネル(行動段階)別に成果を追う
「閲覧→クリック→コンバージョン」のような行動段階をカスタムディメンションで管理すれば、どのステップで離脱が多いかが一目で分かります。
イベントごとにステータスを設定し、探索レポートでステージ別に比較するのがおすすめです。こうしたファネル分析により、改善すべき箇所を定量的に把握できます。
Looker Studioで視覚化して比較分析する
GA4のカスタムディメンションは、Looker Studioと連携することでさらに活用できます。グラフやヒートマップで可視化すれば、数値の傾向を直感的に把握でき、会議資料にもそのまま利用可能です。GA4単体では見えにくい複数プロパティ間の比較や、月次推移の確認にも効果的です。
広告・SEOなど外部施策と紐づけて評価する
カスタムディメンションをUTMパラメータと組み合わせれば、広告・SEO施策ごとの成果を比較できます。「流入チャネル別CVR」や「キャンペーン別LTV」を把握することで、施策単位の費用対効果を定量的に評価可能です。これにより、Google広告やSNS広告の運用改善にも役立ちます。
LTVやリピート率の向上に活かす
「購入回数」「利用期間」などをカスタムディメンションに設定すれば、顧客LTVやリピート率の分析ができます。
特にサブスクリプションやECサイトでは、長期的な顧客維持に直結するデータです。会員別にリピート傾向を可視化することで、CRM施策の優先度を決める判断材料になります。
 
カスタムディメンションが反映されない(not set)時の対処法
 
ここからは、GA4で「not set」と表示される場合の主な原因と対処法を解説します。焦って設定をやり直す前に、確認すべき基本ポイントを順番に見直しましょう。
GTMとGA4の設定内容を確認する
もっとも多い原因は、GTMで送信しているイベントパラメータ名とGA4で登録した名前が一致していないケースです。
英字の大文字・小文字やスペルミスがあると、データが正しく認識されません。また、GA4側で登録済みのパラメータが削除されている場合も「not set」になります。まずは両方の設定を比較し、完全に同一か確認しましょう。
スコープの設定を見直す
GA4のカスタムディメンションには、「イベントスコープ」「ユーザースコープ」など複数のスコープがあります。誤ったスコープで登録すると、期待したデータが表示されません。
たとえば、ユーザー属性をイベントスコープで登録してしまうと、イベント単位のデータとして扱われ、「not set」と表示されます。分析目的に合わせて正しいスコープを再設定しましょう。
反映まで時間を置く
GA4のカスタムディメンションは、登録後すぐにはレポートに反映されません。反映には最大で24時間ほどかかるため、設定直後に「not set」が出ても慌てる必要はありません。
リアルタイムレポートでイベント送信を確認できれば、問題なく反映される可能性が高いです。変更を繰り返すとデータが混乱するため、最低1日待ってから確認しましょう。
 
GA4のカスタムディメンションを使いこなす運用のコツ
 
ここからは、カスタムディメンションを安定的に運用するためのポイントを紹介します。設定後のトラブルを防ぎ、長期的に使える分析環境を整えるための基本方針を押さえておきましょう。
命名ルールを統一する
複数の担当者がGA4を管理する場合、命名ルールの統一が欠かせません。英語パラメータ名(例:membership_rank)と日本語名(例:会員ランク)を対応させ、一覧化した管理台帳を用意しておくと混乱を防げます。
重複や似た名前の定義があると、後からの分析や削除が難しくなります。Googleスプレッドシートなどで一元管理するのがおすすめです。
上限を意識して設計する
GA4のカスタムディメンションには上限があります。イベントスコープは最大50件、ユーザースコープは25件までです。
不要な定義を増やすと上限を超えて登録できなくなるため、分析に必要な項目のみを厳選しましょう。古くなったディメンションは定期的に削除・整理し、GA4のパフォーマンスを維持することも大切です。
拡張性を考慮して運用する
GA4で設定したカスタムディメンションは、BigQueryやLooker Studioとの連携でさらに価値を発揮します。
初期設計の段階から、将来的にどの分析環境と連携するかを意識しておくと良いでしょう。命名規則やスコープを適切に設定しておけば、外部ツールとのデータ結合が容易になります。長期運用では「拡張性を前提に設計する」姿勢が重要です。
 
まとめ
GA4のカスタムディメンションは、「標準データでは見えない行動や属性を明らかにする強力な仕組み」です。設定前に分析目的を整理し、GTM・GA4の両方で正確にパラメータを定義すれば、探索レポートやLooker Studioで多角的な分析が行えます。
運用段階では、命名ルールの統一・上限管理・拡張性の確保が鍵です。自社の課題に沿った独自ディメンションを活用すれば、データ分析の精度が大幅に向上し、成果につながる意思決定が実現します。
 
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