
複数店舗ビジネスでLINE公式アカウントを運用する3つの方法!ストアごとに運用する時の課題も紹介
複数店舗を展開している企業にとっては、LINEを活用することで、情報発信や販促施策の一元管理、顧客ごとのきめ細やかなアプローチが実現できる点は大きな魅力です。
しかし一方で、複数店舗ならではの運用上の課題や配信設計に関する悩みも多く聞かれます。
本記事では、LINE公式アカウントの主な機能とメリットから、料金プランの比較、店舗ごとでの運用方法や店舗別配信の実現方法、さらには友だちを増やす施策までを網羅的に解説します。
LINEを効果的に活用して集客・売上アップにつなげるためにぜひ参考にしてください。
Index
1-1. メッセージ配信
1-2. リッチメニュー・リッチメッセージ
1-3. クーポン・ショップカード・アンケート
1-4. 応答メッセージ
2-1. 高い開封率と即時性で情報が届きやすい
2-2. クーポンや特典で来店・予約を促進
2-4. 既存顧客との関係性を強化してリピートにつなげやすい
3-1. フリープラン
3-2. ライトプラン
3-3. スタンダードプラン
4. 複数店舗展開ビジネスでLINE公式アカウントを運用する時の課題
5. 複数店舗ごとにLINE公式アカウントを運用する3つの方法
5-1. ①店舗共通のアカウントを作る(メリット・デメリット)
5-2. ②店舗ごとにアカウントを作る(メリット・デメリット)
5-3. ③店舗共通のアカウントと、店舗ごとのアカウントを併用する(メリット・デメリット)
6. 「1つのアカウント」で地域・店舗別の配信を実現する方法
7-1. 来店時のスタッフ声かけ
7-2. クーポンやショップカードなどを活用して登録動機を設ける
7-3. 友だち紹介キャンペーンによる拡散
LINE友だち追加計測ツール

LINEの友だち追加を媒体やクリエイティブごとに正確に計測し、広告施策の効果改善を実現するツール。
LINE友だち追加後の「予約」や「購入」などのユーザーアクションもCVとして計測でき、売上成果につながる広告媒体が明瞭化。施策は媒体別・キャンペーン別・クリエイティブ別に計測できるため、最適な予算投下が可能に。


LINE公式アカウントの主な機能

LINE公式アカウントは、企業や店舗が顧客と直接コミュニケーションを図るための強力なツールです。以下に、ビジネスで活用できる主な機能をご紹介します。
メッセージ配信
LINE公式アカウントでは、友だち登録してくれたユーザーに対して一斉にメッセージを送信できます。
セール情報やイベント告知などをリアルタイムに一斉周知できる点が特徴です。
プッシュ通知によりユーザーに届きやすく、メールよりも開封率が高いとされています。テキストだけでなく画像やリンクを含めた情報発信も可能です。
リッチメニュー・リッチメッセージ
リッチメニューとは、トーク画面下部に常時表示できる画像つきメニューのことです。
複数のボタンを配置でき、ユーザーはタップするだけでクーポン画面や予約ページなど任意のコンテンツにアクセスできます。
常に表示されるためユーザーの目に留まりやすく、来店促進や情報案内に役立ちます。
一方、リッチメッセージはトーク上で配信できる大きな画像付きのメッセージです。画像+テキストで視覚的に訴求できるため、テキストだけでは伝えにくい商品情報も効果的に届けられます。
【DL資料】LINE公式アカウントのタグ&ノート機能アップデート!
クーポン・ショップカード・アンケート
LINE公式アカウントには販促に活用できる機能も充実しています。
クーポン機能では、割引券やサービス券を発行して配布でき、来店時に提示してもらうことで購買促進が図れます。
ショップカード(ポイントカード)機能では、デジタルポイントカードを発行し、来店ごとにスタンプを付与して一定数で特典を提供するリピート促進策が可能です。
アンケート機能では、ユーザーに選択式の質問を配信してニーズ調査や満足度のフィードバックを集められます。これらの機能を活用することで顧客エンゲージメントの向上をはかることができます。
応答メッセージ
応答メッセージとは、ユーザーからメッセージを受け取った際に自動で返信できる機能です。
代表的なものに、特定のキーワードに対して定型文を返す「自動応答メッセージ」があります。
営業時間外の問い合わせに対して自動で回答したり、よくある質問に即座に返信したりできるため、顧客対応の効率化につながります。
また、事前にシナリオを設定しておけば、ユーザーの選択に応じて適切な回答や案内を送るチャットボット的な活用も可能です。
LINE公式アカウントを活用するメリット

上述した機能を活用することで、複数店舗を展開するビジネスにも様々な利点が生まれます。
ここでは、LINE公式アカウントを導入・運用する主なメリットを見ていきましょう。
高い開封率と即時性で情報が届きやすい
LINE公式アカウントで配信されたメッセージはスマートフォンのプッシュ通知で即座に届くため、リアルタイムに情報発信できます。
さらにメッセージの開封率は一般に約60%と高く、メールの10~30%程度に比べて格段に上回ります。このようにユーザーに見逃されにくい点は大きな強みです。
クーポンや特典で来店・予約を促進
LINEで受け取ったクーポンや特典情報は、顧客の来店や予約行動を直接後押しします。
例えば、新メニューの割引クーポンを配布し「今週末限定」「〇日まで有効」など期限を設ければ、顧客はお得な期間内に店舗へ足を運びたくなるでしょう。
紙のクーポンと違いスマホ上で手軽に提示できるため利用ハードルが低く、キャンペーンの効果測定もしやすいです。
こうした特典施策により、新規来店の促進だけでなく既存顧客の再来店も狙えます。
顧客ごとに適切な情報を届けられるセグメント配信
LINE公式アカウントでは、ユーザーを属性や行動に応じてグループ分けし、それぞれに適した情報を配信できます。
たとえば、店舗ごとの友だちをタグで管理しておけば、地域限定のイベント情報をその地域の顧客にだけ送信する、といったセグメント配信が可能です。
複数店舗を運営している場合でも、顧客層や利用店舗に合わせた情報発信が可能です。
既存顧客との関係性を強化してリピートにつなげやすい
LINEを通じた定期的な情報発信は、顧客との関係維持に非常に有効です。
有益な情報提供を続けることで顧客の信頼感が増し、リピート来店や追加購買につながりやすくなります。
【DL資料】「認証済みアカウント」の重要性は低い? LINE公式アカウントを認証済みにするメリットとは
LINE公式アカウントにかかる費用

LINE公式アカウントには、利用目的や規模に応じて選べる3つのプランがあります。
メッセージ配信通数によって月額費用が異なる仕組みで、必要に応じてプランを選択できます。
フリープラン
月額0円で利用できるプランです。1か月に配信できるメッセージ数は最大200通までで、上限を超えるとその月はそれ以上送信できません。
複数店舗ではすぐ上限に達しがちなので、実質お試し用途や友だち数がごく少ない初期段階に限られるプランです。
ライトプラン
月額5,000円(税別)で利用できる有料プランです。1か月あたり5,000通までメッセージ配信が可能で、中小規模の店舗運用や配信頻度がそれほど多くない場合に適しています。
スタンダードプラン
月額15,000円(税別)のプランで、大規模向けのプランです。1か月に30,000通までメッセージ送信可能です。
スタンダードプランでは上限の30,000通を超えても追加料金を支払うことで配信を続行できます。上限超過時は1通あたり約3円で追加配信できます。
友だち数が非常に多い場合や、頻繁に配信を行う企業向けです。多店舗の顧客を1アカウントに集約する場合は必然的にこのプランが有力候補となるでしょう。
複数店舗展開ビジネスでLINE公式アカウントを運用する時の課題

複数の支店や店舗でLINE公式アカウントを活用する場合、単一店舗とは異なる検討事項が出てきます。特に次のような課題や要望がよく挙げられます。
・全店舗で設定や運用ルールを統一したい
・メッセージ配信は店舗ごと・エリアごとに分けて行いたい
・運用にかかるコストをできるだけ抑えたい
・店舗ごとに配信効果や顧客反応を計測したい
これらを両立させるためには、運用方針やアカウント構成を工夫する必要があります。次に、具体的な運用方法について考えてみましょう。
複数店舗ごとにLINE公式アカウントを運用する3つの方法

複数店舗でLINE公式アカウントを運用する際には、大きく3通りのやり方が考えられます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合わせた選択が必要です。
①店舗共通のアカウントを作る(メリット・デメリット)
1つ目の方法は、すべての店舗に共通する1つのLINE公式アカウントを作成し、本部が一括で管理・運用するスタイルです。
この方法のメリットは、アカウントが1つで済むため、設定や管理の手間が最小限で済み、運用コストを抑えられる点にあります。
また、顧客データを全店舗で一元管理しやすく、会員証やポイント制度などの共通化にも適しています。
一方で、店舗ごとに異なるキャンペーンや営業時間、クーポンなどの情報を配信しにくいため、各店舗に最適化された情報提供を行うには工夫が必要です。
さらに、友だち数が全店舗分に膨らむと、メッセージの配信通数も多くなり、プランによっては月額料金が高額になる可能性もあります。
②店舗ごとにアカウントを作る(メリット・デメリット)
2つ目の方法は、各店舗がそれぞれ独立したLINE公式アカウントを持ち、店舗単位で自由に情報発信を行う方法です。
この形式では、ローカライズされた情報を柔軟に届けることができ、ユーザーにとってもパーソナライズされた体験につながります。
また、各アカウントに割り当てられた無料配信枠を活用することで、全体としての配信コストを抑えられるケースもあります。
ただし、アカウントの数が増えることで、それぞれの設定・運用・投稿管理の負担が増大します。ミスや手間が発生しやすくなるだけでなく、顧客データも分散されるため、全体を横断して分析するのが難しくなる点も課題です。
また、各店舗に運用を任せるには、それぞれに管理者や担当者を設ける必要があり、本部として統一的な運用ルールを維持するのが難しくなる恐れもあります。
③店舗共通のアカウントと、店舗ごとのアカウントを併用する(メリット・デメリット)
3つ目の方法は、共通アカウントと個別アカウントの両方を運用するハイブリッド型の方法です。
本部が運用する共通アカウントでは、ブランド全体としての情報や共通キャンペーン、全店舗共通のイベント情報などを発信し、店舗ごとのアカウントでは、地域に合わせたローカルな情報を発信するという役割分担が可能です。
この方法のメリットは、ブランド全体としての一貫性を保ちながら、店舗ごとの特性に合わせた柔軟な運用ができる点にあります。
一方で、ユーザー側にとっても複数のアカウントをフォローする必要があるため、それぞれの役割や発信内容が明確でないと混乱を招く可能性があります。アカウント間での導線や説明をしっかり設計することが重要です。
「1つのアカウント」で地域・店舗別の配信を実現する方法

複数店舗運営において、「できればアカウントは1つにまとめたいが、店舗ごとに異なる情報も送りたい」というニーズもあるでしょう。
その場合は、LINE公式アカウントと連携可能な外部ツールを活用することで解決できます。
例えば、Liny(リニー)やLステップ、LMessage(エルメ)といったツールを使えば、1つのアカウント内でユーザーごとに「店舗タグ」を付与して管理できます。
友だち追加時に利用店舗を選んでもらったり、店舗別のQRコードから追加された場合に自動でタグを付けたりすることで、ユーザーを店舗単位でセグメント化可能です。
その上で、配信時に特定タグのユーザーだけに送信すれば、1つのアカウントで店舗別の情報発信が実現します。
LINE公式アカウントの友だちを増やす方法

複数店舗でLINEを活用する上で土台となる「友だちを増やす施策」について代表的な例を紹介します。店舗網が広いほど、一店舗あたりの友だち数を着実に増やしていくことが全体の販促効果につながります。
来店時のスタッフ声かけ
店頭での接客時に、お客様にLINE公式アカウントへの友だち追加を直接お願いする方法です。
レジ横にQRコード掲示のPOPを置くだけでなく、スタッフから声をかけることで登録率は大幅に向上します。
例えば会計時に「当店のLINEにご登録いただくと次回使えるクーポンがもらえます」と一言添えるだけでも効果的です。
クーポンやショップカードなどを活用して登録動機を設ける
ユーザーに「友だち追加しよう」と思ってもらうには、メリットを提示することが重要です。
LINEのクーポン機能を使い、「友だち登録ありがとうクーポン」としてその日から使える割引券を提供すれば、ユーザーにとって登録する明確な動機になります。
また、LINEショップカード(ポイントカード)を導入し、友だち追加した方にポイント付与を開始すれば、継続利用を促す効果が期待できます。
実店舗の販促施策と連動させて、LINE登録のメリットを打ち出しましょう。
友だち紹介キャンペーンによる拡散
既存の友だちに協力してもらい、新規友だちを増やす施策も有効です。
例えば「お友達紹介キャンペーン」として、今いる友だちが周囲の知人に当店のLINEアカウントを紹介し、その知人が友だち追加してくれたら紹介者にも特典をプレゼントするといった仕組みを作ります。
紹介者と新規登録者の双方にクーポン等のメリットを提供すれば口コミで広がりやすく、多店舗全体の認知度向上と友だち獲得につながります。
まとめ|店舗ごとにLINEを効率よく運用するために
複数店舗を展開する企業・事業者にとって、LINE公式アカウントは強力なマーケティング基盤となり得ます。
本記事では主な機能からメリット、料金プラン、多店舗運用の方法まで解説しました。
自社の業態や顧客層に応じて、共通アカウントで一元管理するか店舗別に運用するか、最適な形態を選ぶことが重要です。
ぜひ店頭での声かけやクーポン施策など友だち獲得の工夫を凝らしながら、LINE公式アカウントを多店舗運営に活かしてみてください。

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