
アフェリエイトシステムにおけるCAPIとは?仕組みと活用メリットを徹底解説
近年、インターネット広告業界ではCookie規制やブラウザのトラッキング制限が強化され、従来のJavaScriptベースのタグ計測では十分なデータを取得できないケースが増えています。
そうした背景の中で注目されているのが「CAPI(Conversions API)」という技術です。
この記事ではCAPIの仕組みやその重要性について解説します。ぜひ参考にしてください。
Index
1. そもそもCAPI(Conversions API)とは?
1-1. ブラウザ側でなくサーバー側でユーザーの行動データを送信する仕組み
1-2. Meta(Facebook)やTikTok広告で導入が進むトラッキング手法
1-3. Cookieレスでも計測可能なため、ITPやGDPRなどの制限に強い
1-4. 広告主・媒体間で信頼性の高いコンバージョン計測が実現可能
2-1. 従来のJavaScriptタグ(ピクセル)では計測漏れが発生しやすい
2-2. CAPIを導入することで、クライアントサイド/サーバーサイド両方から成果を取得可能
2-3. アフィリエイター側でタグ設置を行わなくても、成果管理が可能になる
2-4. リマーケティング広告やLTV分析にも貢献
3-1. ① 計測精度の向上
3-2. ② 不正アフィリエイトの抑止
3-3. ③ データ統合が容易に
3-4. ④ Facebook・TikTok広告と連携しやすい
4-2. AFAD
4-3. アフィリコード・システム
4-4. admage®
5-1. ① 技術的な実装コストが発生する
5-2. ② データプライバシーへの配慮が必要
5-3. ③ アフィリエイター側の理解が必要
7. まとめ
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そもそもCAPI(Conversions API)とは?

CAPI(Conversions API)とは、これまでブラウザ側で行われていたユーザーの行動データ送信を、サーバーサイドで行う仕組みのことを指します。
Meta(Facebook)やTikTokといった主要なSNS広告の分野で導入が進んでおり、ブラウザのCookieに頼らない計測を可能にする点が特長です。
ITP(Intelligent Tracking Prevention)やGDPRなどの規制が強化される中でも、精度の高いデータを継続的に取得できるため、従来のトラッキングが難しい状況でも広告主と媒体が正確なコンバージョン情報をやり取りできます。
成果報酬型広告を行ううえで非常に重要な技術だといえます。
ブラウザ側でなくサーバー側でユーザーの行動データを送信する仕組み
CAPIは、JavaScriptによるブラウザでのタグ発火ではなく、サーバーサイドから行動データを送信します。
ユーザーがCookieを無効化している場合や、ブラウザ設定でトラッキングが制限されている場合でもサーバーがデータを直接送信できるため、コンバージョンの把握が正確に行いやすくなります。
Meta(Facebook)やTikTok広告で導入が進むトラッキング手法
SNS広告では、ユーザープライバシー保護の観点からブラウザトラッキングが制限されやすい状況です。
こうした環境下でも広告効果を正しく測定するために、Meta(Facebook)やTikTokをはじめとするプラットフォームがCAPIを積極的に導入しています。
Cookieレスでも計測可能なため、ITPやGDPRなどの制限に強い
クッキーを使用した計測が難しくなる傾向がある中で、CAPIはサーバー間通信が主体となるため、ブラウザやCookie設定に左右されにくいという利点があります。
AppleのITPやGDPRのような厳しい規制下でもコンバージョンをしっかり計測できる点が、高い評価を得ている理由です。
広告主・媒体間で信頼性の高いコンバージョン計測が実現可能
CAPIを採用すると、クライアントサイドでのエラーやユーザーのプライバシー設定の影響を受けにくくなります。
広告主と媒体が共有するコンバージョン情報の正確性が上がるため、レポートの整合性が取りやすく、双方の信頼関係を強化しやすくなります。
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CAPIをアフィリエイトシステムで使う意味

アフェリエイトシステムにCAPIを導入することで、JavaScriptタグ(ピクセル)だけでは把握しきれなかった成果をより正確に計測できるようになります。
ブラウザ設定やスクリプトのブロックによって成果が反映されなかったケースを補えるため、アフィリエイト施策のパフォーマンスをより正しく把握できるようになります。
アフィリエイター側でタグを設置しなくてもサーバー経由でデータを取得できることが可能になり、リマーケティング広告やLTV(顧客生涯価値)の分析など、さまざまな高度なマーケティング手法への応用が期待できます。
従来のJavaScriptタグ(ピクセル)では計測漏れが発生しやすい
ブラウザの広告ブロッカーやプライバシー設定などにより、ピクセルが正しく発火しないケースがありました。
CAPIを導入することで、そうした計測漏れを大幅に減らすことができ、アフィリエイト成果をより正確に把握できます。
CAPIを導入することで、クライアントサイド/サーバーサイド両方から成果を取得可能
CAPIでは、JavaScriptによるクライアントサイドのトラッキングとサーバーサイドのトラッキングを組み合わせることができます。
万が一クライアントサイドで計測が漏れても、サーバーサイドからのデータで補えるため、レポート精度の向上につながります。
アフィリエイター側でタグ設置を行わなくても、成果管理が可能になる
サーバーサイドでCAPIを稼働させる形を取れば、アフィリエイターが従来のようにピクセルタグを個別に設置する必要がなくなる場合もあります。
設置ミスや更新忘れといった人的トラブルを減らせることが大きな利点です。
リマーケティング広告やLTV分析にも貢献
CAPIで取得した詳細な成果データをSNS広告や検索広告のリマーケティングへ活用したり、長期的な顧客価値(LTV)の分析に役立てることも可能になります。
アフィリエイトと他の広告手法を連携させ、売上の最大化を狙いたい場合には欠かせない仕組みです。
アフィリエイトシステムにおけるCAPI活用のメリット

① 計測精度の向上
Cookieが無効化されているユーザーやスクリプトブロックされている環境でも成果を確実に捉えることができ、計測漏れを大きく削減できます。
従来は不可能だった正確な報酬算出やアフィリエイター評価が実現しやすくなるといえます。
② 不正アフィリエイトの抑止
サーバーサイドで行動データを取得する際に、IPやセッション情報を合わせて監視しやすくなるため、怪しいアクセスや虚偽成果の検知が強化されます。
不正を早期に発見して報酬を適正化し、システム全体の健全性を高められます。
③ データ統合が容易に
CAPIを導入すると、CRMやMAツールなど他のシステムともデータを結びつけやすくなり、広告運用全般を一元的に管理することが容易になります。
ユーザーの行動履歴を総合的に分析できるため、マーケティング施策全体の最適化につながります。
④ Facebook・TikTok広告と連携しやすい
SNS広告プラットフォームではCAPIを積極的に導入しているため、アフィリエイトで得た成果データをFacebookやTikTokの広告運用へと反映させやすいです。
これにより、SNS広告とアフィリエイトのシームレスな連携が可能となり、マーケティング効果の拡大が期待できます。
CAPI連携が可能なアフィリエイトシステム例

AFAD
CATS株式会社が提供するアフィリエイトシステム「AFAD」は、コンバージョンAPI機能を搭載しています。
これにより、AFADで計測されたデータを各媒体にポストバック連携し、媒体側の機械学習を最適化することで、自動入札の改善やオークションでの勝利に寄与します。
アフィリコード・システム
株式会社リーフワークスが提供する「アフィリコード・システム」は、API連携機能を備えており、外部サービスとのデータ連携が可能です。
これにより、アフィリエイトや友だち紹介、ポイントサイトなどの多様なビジネスモデルを展開できます。
admage®
「admage®」は、他社ASPシステムとの連携に標準対応しており、広告の成果処理機能(キックバック、ポストバック、成果通信)を備えています。
これにより、他社ASPに広告案件を提供したり、逆に案件を提供してもらうことも可能です。
CAPIを導入する際の注意点

① 技術的な実装コストが発生する
CAPIはサーバーサイドでのデータ送信が基盤となるため、開発や設定に関する専門知識が必要になります。
自社エンジニアやシステムベンダーとの連携を行い、導入に要する工数や予算をしっかり見積もっておくことが重要です。
② データプライバシーへの配慮が必要
GDPRや各国の個人情報保護法など、プライバシーに関する規制が強まる中でCAPIを導入する場合、データの取得や利用が適切な形で行われているか確認しなくてはなりません。
利用者に対するオプトインの取得や、プライバシーポリシーとの整合性もチェックする必要があります。
③ アフィリエイター側の理解が必要
CAPIはサーバーサイド経由で計測を行うため、アフィリエイターが従来のピクセルタグ設置から切り替える際に戸惑う可能性があります。
仕組みを説明し、メリットや運用方法を丁寧に伝えることで、正しい導入とスムーズな連携を実現できます。
CAPI導入の流れ(基本ステップ)

まず自社サーバーや計測ベンダーを準備し、CAPI対応のアフェリエイトシステムを選びます。
次にコンバージョン(購入や会員登録など)を定義し、Metaなどの広告プラットフォームとの連携を設定します。
テスト送信で正常にデータが反映されるか確認した後、本番運用に移行し、成果データを監視しながら広告運用を最適化していきます。
まとめ
CAPI(Conversions API)は、サーバーサイドでユーザー行動データを送信する仕組みとして、従来のクッキーやJavaScriptタグに依存する方法の課題を補完する技術です。
ブラウザの設定やプライバシー規制などで計測しにくくなった部分をフォローし、より正確なコンバージョンデータを確保できます。
アフェリエイトシステムでCAPIを活用することで、成果計測の精度向上や不正対策の強化に加え、SNS広告との連動や高度なマーケティング施策への応用も期待できます。
今後より厳しくなるCookieレス化や各種規制下でも競争力を維持できる取り組みとして検討してみてください。

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